私は法話をするにあたり、あるノートに話すことを箇条書きにして書き出している。今回は婦人会向けなので、家族についての話を沢木さんの無名やPTAでの出来事を引き合いに出しながら話すこととした。
そこで、前のページをパラパラめくると、何とこのノートは私の高校時代の倫理社会のノートである。約25年前のものであるが、そこには家族の崩壊・・・無責任の横行、個人主義化。村落の滅亡などと書いてある。要するに四半世紀経て、警告を鳴らした通りに世の中は進んでいる。たぶんこの時には、嫁、姑関係の煩わしさなどから核家族が進む(もちろん都市化が主であるが)、としていたのだと思うが、これからは実親子関係でも疎外感が生まれてくると思う。
PTAでも若いお母さんたちの考えが分からない、モンスターだと役員の中で話が持ち上がる。私でさえも想定しない、自己中心的な意見を平気で口にする人が多くなってきたように思う。しかしながら、自分中心の世界からくる意見なので、俯瞰的にみてそのことを真剣に取り上げてあげると、こちらの方に向いてくれることが多い。考えるにみんな疎外感を助長するような生活を欲しながらも、心の奥底ではその疎外感に悩んでいるように感じる。
子どもの問題は親の問題。親の視野をもう少し拡げて、生かされている私ということを意識してもらうように心がけたい。
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