私の卒論は「大行論」ではなく、"An optimization of the stable tap-adjustment algorithm for the fractionally spaced equalizer"。大雑把に言えばデジタル信号処理における最適化の研究である。
論文はココ(IEEEのメンバーであれば内容まで見られるはず)
なぜ、このことを引き合いに出すかと言えば、今日オーディオショップに行ったらある機器をサンプルとして貸してくれたからである。CDの箔面と表層のポリエステル樹脂の間に通常は隙間があって、これがクリアな音にならない原因である。それを改善する為に光によってこの隙間を蒸着?していきノイズ(量子化雑音?)を低減するみたいな機器である。そこで、試してみると確かに何か音が引き締まったような気がする。だが、理論的に考えれば、正しく同期したピックアップ装置で読み取れば、その差異はないはずである。16bit、44.1KHzのサンプリングであれば約800MBのデータを正しく時系列で読み取ればよい。メディアによって差異が出るのであれば、読み取りエラーが発生しているということになる。誤り訂正などCDのフォーマットについてはよく知らないが、それはにわかには信じがたい。
ある時、昔の無線と実験を読んでいたら、SACD(スーパーオーディオCD)の解説が載っていった。それを読むと何やら私の卒論と同じく付加雑音をわざと挿入しているらしい。SACDは、私の卒論におけるfractionally spaced equalizerと同じくオーバーサンプリングする。そこで、伝送路雑音の影響下で1,0を判別するためには、ある種の雑音を加えた方が同定しやすい。その雑音の周波数特性に言及したのが卒論である。この卒論はフィラデルフィアで助手(当時:実際にはこの方の指導で私はガシガシと数式をいじくっていっただけ)の方によって発表され、後にフランスで反響を呼んだそうである。SACDはこの雑音の加え方が似ている・・・フィリップスに・・・??
昔、CDを冷やせば音が良くなるってイギリスで流行ってましたけど、よう分からん?でも、オーバーサンプリングに関連がありそうな気がしてしょうがない。
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